道路を挟んだコインパーキングに車を停め、
せっかくなので お昼も文楽劇場の中で
くいだおれ太郎君がお出迎え
”文楽茶寮”で 天ぷら付きの茶そばをいただきます
まだ 暑い日、冷えていて美味しい
この茶そばセットで嬉しかったのが・・
こちらの生わさび
おろしていただきます
おろし金がサメ肌でなかったのが残念だったけれど、
ふわっと優しくて ほの辛い あの香が楽しめて幸せ
うずらの卵をおつゆに溶くのも とても久しぶり、ほっこりしました
あんみつも
今でも ウエハースを使うんですね
ラングドシャクッキーになっていたりとおしゃれになってしまった昨今、
なんてレトロで 素敵
今日のお楽しみは 南光さんの独演会です
南光さんは 梅若玄祥先生のお弟子さんでいらっしゃいます。
それまでもテレビで拝見していましたが、
この頃は 梅若先生のお能の席でお目にかかることが多くなりました。
芸に打ち込む真摯な姿勢は お人柄とともに 陰ながら尊敬申し上げています。
と、まじめなことはおいておいて
今日は 笑いに来ました
笑う気満々のお客さまを相手にするの、とても勇気がいることでしょうねえ・・
噺家さんってすごい
「開口一番」 桂そうばさんです
福岡のご出身とあって、福岡のネタ満載。
「そこ、とっとっと?」
「とっとっとよ。」
(その席、とってますか?)
(はい、とってます)
福岡のご親戚のお話もリズミカルに楽しく
そして、
桂南光さんの「つぼ算」
徳さんとお友達が 壺を買いに行く話。
姑息な手を(そこが笑いのツボね)を使って 壺を少しでも安く手に入れようとする徳さん
番頭「ええー、もう結構です この壺、持って帰っておくれなはれ」
徳さん「ははっ、こちらの思うツボや」
そのストーリーだけを簡潔に追えば、ずいぶん 早く終わってしまうお話。
その話に 観客が飽きないように肉付きさせていく手腕・・すごいなあ・・・
ただただ、感心
壺の値段がコミカルに変わるので 最後は頭の中、値段だらけ(といっても 6とか3とかです苦笑)
「動物ものまね」江戸家まねき猫さん
江戸家猫八さんの妹さんにあたられるとか。
そのご家族の説明すら 笑いをとる・・噺家さんは身を削るのですね~
動物ものまねは とても懐かしく感じました。
お着物は 半幅帯のリボン返しの結び方でいらして、
紅一点、もう少し凝った着姿が見たかった気も・・
このヘアスタイルの猫ちゃんは ウィッグかな?どうかな?としばらく見惚れていました
いよいよ、桂南光さん「猫の忠信」
この少し色香のあるお話し、素晴らしかった
お上手だわと 思わず うなる、笑いながら うなる
治郎吉さんは 浄瑠璃のお師匠さん お静さんと いい仲になりたいなあと 妄想~
そんな最中、お静さんと常吉さんがお稽古屋で べたべたしているのを 見てしまいます。
治郎吉さんは それを見てすぐ、 常吉さん家へ行き、お嫁さんに報告
そうしたら、常吉さんは奥でお昼寝中~
あれ??というわけで、治郎吉さん 常吉さん 奥さんで 浄瑠璃のお静先生のお稽古場へ。
そうしたら、確かに 常吉そっくりさんとお静先生は酒を酌み交わしています。
その常吉そっくりさんを取り押さえ、問いただすと
「自分は猫です 自分の両親の皮を使った三味線がこの家にあることを知り、この家に忍び込んだ」と。
すると治郎吉さんが
「これで 今度お披露目する浄瑠璃の成功は間違いなしですね
次の出し物「義経千本桜」の義経が常吉、次郎が治郎吉、六郎が六兵衛、狐の忠信が猫のただ飲む、
静午前がお師匠のお静さん」
お静さんが
「私みたいなお多福に 静御前が似合うものかしら」
するとネコが
「ニアウ」
この落語は 浄瑠璃「義経千本桜」のパロディです
佐藤忠信が二人?
義経と共にいる忠信、静御前の供をする忠信、
あれ?
で、静御前の忠信は 狐だとわかります。
初音の鼓(後白河法皇から義経が賜った鼓)の皮は親狐、自分はその子どもだと言う。
義経はこの狐に 初音の鼓を与えます。
(この狐は源九郎狐)
そして、狐はご恩返しさながら、悪党を懲らしめるのでした。
(浄瑠璃「義経千本桜」のお話のごく一部です)
国立文楽劇場で この「猫の忠信」をかけるのが
とてもイキ
あまり知識のない私も 楽しみにうかがいました