ハーモ美術館~長野・諏訪~
「素朴派」と呼ばれる画家、
(画家を職業にせず、他に仕事を持っている画家たちがそう呼ばれています)
アンリ・ルソーやカミーユ・ボンボア、グランマ・モーゼスなどの画家が一堂に会し、
楽しませてくれる やわらかい雰囲気の美術館
受付の女性の笑顔がとても印象的です
エントランスロビーには サルヴァトール・ダリの
”時のプロフィール”
パンフレットには ツルゲーネフの詩
余り疲れたらしばらくのあいだ路傍の石に腰をおろして
行き過ぎる人を眺めてみよう
君が休んでいるあいだも彼らがそう遠くには行かないことがわかるだろう
この日は台風が懸念され、雲が広がっていますが、
普段は
目前に諏訪湖、
真正面に南アルプス その向こうには 富士山も見通せるロケーションです
アンリ・ルソーの作品は世界に200点しかないと言われています。
その中でも ”花”は 日本では こちらの美術館しかありません。
これを 見にうかがったと言っても良いほど・・
素朴派(日曜画家と言われます)には珍しく、幻想的な雰囲気も感じるアンリ・ルソー。
でも、この作品”花”は どこまでも素朴。
花材の選び方も 華やかでないところがいいですよね。
同じアンリ・ルソーの「散策者たち」も7月から新しく公開されていました。
アンドレ・ポーシャン、カミーユ・ボンボワ、ルイ・ヴィヴァンはフランスの素朴派の画家たち
グランマ・モーゼスはアメリカの心のグランドマザーと呼ばれる素朴派の画家、
どれも
緑の美しさ、自然へのまっすぐな愛情、そして、すっきりとした自信にあふれる絵画です。
3月に箱根・ポーラ美術館でも鑑賞した、アンリ・マティスの”ジャズ”
ハーモ美術館は 邸宅のような美術館で 音楽・講演会などに使えるホールなどもある、
そう・・御影や芦屋のお宅に御呼ばれしたような気がするのです。
ポーラ美術館ほど、きっちりしていないというか・・
だから、触ろうと思えば触れるかもしれないの、そんな距離で警備もほどほどなの。
でもね、作品へのリスペクトから 絶対に触れない。
禁止されるのではなく、みている側が気配りをし、ガマンをする。
そんな、絵画を見る、愛でる基本のマナーを 子どもに伝えられそうな美術館だなあ、と感じたのです。
とても身近に感じる”ジャズ”の数枚のシリーズでした。
ミュージアムショップで 名刺入れを購入。
ダリの名刺入れなんですよ
こちらの美術館は 自動車制御装置の会社「株式会社ハーモ」の経営者 濱富夫氏のコレクションを中心に作品を展示されています。
ミュージアムショップの脇で おしゃべりをされていたおじさまが そのかたでびっくり
女性館長の関さんから 濱会長のお書きになった自叙伝”逆風を順風に”をいただき、
ありがたいご縁を感じたのです
(帰宅して 2度拝読 深く人生を感じ入る、そして経営者としての根本を教わる本でした)
夕方から 諏訪湖近辺も雨に
スワンちゃん遊覧船の横には 亀さん遊覧船もあったのですが、写らず残念
素朴派の美術館は そこにいるかたも 素朴派で
でも、たくさんの知識や経験から来る自信のある素朴なかたたちなのでした